Categories: 認知行動療法

悩みはどこからやってくるのか?

みなさん、こんにちは

 

神戸・芦屋・大阪のヒプノセラピールーム、心理カウンセラールームの心理カウンセラー、駒居義基です。

 

では、早速始めましょう!

 

私達、心理カウンセラーは、文字通りクライアントの「心理」を扱います。


クライアントは当然悩みを抱えているので、その段階で問題は「心理」にあると考えられがちです。

 

確かに、心理療法の主な目的は、クライアントの感情の最適化であり、その観点から考えると、クライアントの問題は心理面にあると言えるでしょう。

 

しかし、クライアントの問題が最初から心理面にあったかと言えば、そうではありません。

 

多くの場合、クライアントの問題はココロの「外」からやってきます。

 

例えば、問題の要因を外的要因内的要因とに分けてみましょう。

 

外的要因:恋人関係、人間関係、職場、学校、地域のコミュニティ

内的要因:脳内伝達物質、内臓を含む身体的な状態、遺伝子、ホルモン、思考

 

 

こうやってみると、クライアントが抱えている問題の多くは外的要因からもたらされる事がほとんどであるという事がご理解頂けると思います。

 

 

一方、心理カウンセラーが行うアプローチは、内的要因に焦点化されることがほとんどです。

 

 

では、心理カウンセラーが行う、内的要因へ着目したアプローチは無意味なのでしょうか?

 

 

実は決してそうではありません。

 

 

まず、私の専門である認知行動療法では、問題を個人と環境との相互作用として考えます。


ですので、個人内部の問題だけでなく、環境との間で何が起こっているのかについても着目したアプローチを取ります。

 

 

また、外部からもたらされた問題であっても、それが結果として内在化されることによって、そのクライアントの「悩み」となってしまいます。

 

 

職場でパワハラにあって、結果としてうつ病になった…というのは典型例で、私達は外部からの問題を内側に取り込む傾向があるのです。

 

 

いったん内側に取り込まれた問題は、外部的環境を大きく変えても解決は困難です。

 

 

うつ病を発症してから、パワハラをしていた上司がクビになっても、うつ病は寛解しない(治らない)のは、そのためです。

 

 

ですので、内的要因と化してしまった問題を、再び外的要因に出来るようにお手伝いする事が、私達心理カウンセラー、心理セラピストの役割と言えるでしょう。

 

 

先ほど、カウンセリングの目的は感情の最適化と申し上げましたが、抱いている感情が否定的一色だったものを、ある程度バランスの取れたものにする事によって、その内在化された問題は、次第に外在化されるようになるんですね。

 

 

内在化された問題をクライアント自身が変化させることは困難です。

 

 

しかし、外在化された問題であるならば、工夫次第でクライアントが扱えるようになります。

 

 

そうした意味で、何でもかんでも心理的な所に求める事を、「心理主義」というのですが、心理主義ほど心理カウンセラー、心理セラピストが最も注意しなければならない落とし穴と言えます。

 

 

もし、これを読んでいるあなたが心理的な問題を抱えているのであれば、その悩みがどこからやってきたのか、考えてみてください。

 

 

そして、あなたの内側に宿ってしまった問題は、カウンセリングやセラピーを通して、再び外へ追い出す事が出来る、という事をぜひ知っておいてください。

 

 

ではでは~

 

 

※ ※ ※

 

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