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みなさん、こんにちは
神戸・芦屋・大阪のヒプノセラピールーム、心理カウンセラールームの心理カウンセラー、駒居義基です。
今日は恋愛依存の4回目ですね
過去の記事はこちらをご覧ください
バックナンバーはこちらをごらんください
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では、早速始めましょう!
恋愛依存の回復で厄介なのは、今まで親密さを求めていた相手との離別が伴う可能性があるからです。
実際、離別を経験しないで恋愛依存から回復する道もないわけではありません。
しかし、今までの関係性から全く違う関係性を作るという意味で、恋愛依存者にとっては離別を想起するには十分すぎる状況です
そのため、どうしても相手にしがみつこうとしますし、依存的な関係を正当化するでしょう。
ここで、私達心理カウンセラーはある種のジレンマに陥ります。
パターナリズム(父権主義)のように、相手の同意がないのに、依存関係に介入する事は、カウンセラーとしては出来ない事です。
一方、マターナリズム(母性主義)のように、恋愛依存者に寄り添いつつ、無理のない範囲で介入していくという事なら可能です。
しかし、離別を選択するのも、関係を継続するもの、全て恋愛依存者の意思決定が全てです。
その点については、恋愛依存者に任せるしかないのだ、という点を心理カウンセラーとして意識しておくことはとても大切です。
ですので、直接的な問題(暴力や相手の物質依存等)がある場合でないと、実は恋愛依存者はカウンセリングからドロップアウトしやすい傾向を持っていると言えます。
そうしたドロップアウトを避け、セラピーを促進させるためには、恋愛依存者であるクライアントが体験する感情の波を理解しておくことが有効です。
以下、その感情の波を見ていきましょう。
(1)相手に強く惹かれる
バックナンバー(3)で議論した内容ですね。
恋愛依存者は特定の特徴を持った方に強く惹かれる傾向があります。
その衝撃は恋愛依存者にとってはすさまじく、「一目惚れ」を体験する方も珍しくありません。
(2)相手の理想化と理想的な結びつき
関係成立当初は、他の健全な関係よりも、お互いが強く惹かれ合います。
そのため、その関係が特別な関係だという体験を当事者双方がします。
その際に、当事者双方が元々持っている願望や理想を相手に投影しようとします。
また、この段階から、恋愛依存者は相手をケアし支え、相手は支えてもらえることによる頼りがい、安心感を得る事になります。
この関係が恋愛依存者にとって別れがたいのは、こうした経験があるからなんですね。しかし、その関係の内情は共依存関係です。
つまり、この段階で共依存関係が成立しているのです。しかし、問題はまだ顕在化していません
(3)理想化と期待値の上昇
当人たちにとって「理想」と思われた関係ですから、この関係を理想化しますし、期待値もどんどんと大きくなっていきます。
この段階で、恋愛依存者はある種の「ギャップ」を感じますが、そのギャップを埋めるために、さらに理想をカタチにしようとし、相手への期待もますます高めていきます。
ちょうど相手との連絡が不安定になり始めるのは、この時期からです。
(4)関係崩壊の兆候が表れ始め、恋愛依存者の「見捨てられ不安」が高まる
バックナンバー(3)でお話ししたように、恋愛依存者が好む相手は回避依存症の傾向を持っています。
ゆえに、次第に相手はこの関係に対して当初の高揚した感情から現実的な感覚に戻り、いつも通りの生活をしようとします。
しかし、これは恋愛依存者にとっては、関係の枠組みが壊れる事を意味しています。そのため、恋愛依存者はあらゆる手を使って、相手の関心をつなぎとめようとします。
この段階での恋愛依存者は不安が非常に高じており、かつ「見捨てられるのではないか?」という見捨てられ不安が高くなってきます。
(5)あらゆる不快な感情と戦わなければならなくなる
上記(4)の段階で恋愛依存者はあらゆる手を尽くして相手を繋ぎとめようとします。
しかし、相手は離別を考えているかどうかは別にして、自分の行動を変えようとしません。
となると、恋愛依存者はあらゆる不快な感情を感じることになります。
この感情に乗っ取られた恋愛依存者は、さらに関係をコントロールしようとします。
しかし、そうしたアプローチは功を奏しませんから、さらに嫉妬や恐怖、不安や怒り、惨めさ、空虚さ、孤独感などの不快な感情を感じるようになります
(6)和解か離別かが決まる
ここで相手がこの関係の権力者として振舞い、恋愛依存者の不満を押さえつけようとし、恋愛依存者は反発し、大きなケンカに発展します。
しかし、相手がそこまで関係を崩壊させようと思っていなければ、ここで一旦は関係が通常の状態に戻ります。
すると、(4)の段階のレベルでこの関係は落ち着いていきます。
しかし、(4)の段階の関係も恋愛依存者にとっては不満が残る関係ですので、それを自分で消化するか、あるいはまた今までのプロセスを繰り返すかのどちらかになります。
逆に相手が離別を選んだ場合、明示してか、あるいは暗黙のうちに、という2つの方法を使って離別を選択します。
明示、つまり相手から離別の意思表示がなされたのであれば、話しはシンプルなのですが、相手から離別の意思表示がない状態、つまり恋愛依存者からのアクションをすべて無視するという事になると、恋愛依存者は(5)の状態にとどまる事になります。
…ちょっと長くなりましたが、ざっくりというと恋愛依存者の辿るプロセスを解説しました。
このプロセスを理解すれば、私達のクライアントが今どのあたりにいて、どのような事が起こっているかが分かりやすくなります。
では、次回は本格的な回復の方法について検討しますね
ではでは~
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