適応障害について

みなさん、こんにちは

 

神戸・芦屋・大阪のヒプノセラピールーム、心理カウンセラールームの心理カウンセラー、駒居義基です

 

さて、早速始めていきましょう!

 

適応障害とは?

 

今回のテーマは適応障害です。

 

適応障害と言えば、皇后雅子妃が罹患して有名になりましたね。

 

適応障害とは、世界保健機構の診断ガイドラインによると「神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害」に分類されています。

 

その定義は、「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」とされています。

 

ポイントは、ストレス因がある事、社会的機能が著しく阻害されている状態という2点です。

 

この、ストレス因、社会的機能の阻害が診断の基準となります。

 

ストレス因とは「重大な生活上の変化やストレスに満ちた生活上の出来事」を指します。

 

また、ICD-10の診断ガイドラインを見ると、「発症は通常生活の変化やストレス性の出来事が生じて1カ月以内であり、ストレスが終結してから6カ月以上症状が持続することはない」とされています。

 

しかし、ストレスが慢性的に存在する場合は症状も慢性に経過します。

 

この適応障害は、実はストレス因から離れる事で調子が良くなるので、一見すると甘えのように見えてしまう事があります。

 

しかし、適応障害は決して甘えなどではなく、ストレス因があり続ける限り、再発を繰り返すという特徴があります。

 

適応障害そのものは、うつ病などの気分障害や心身の病気に当てはまりませんが、適応障害を放置しておくと、やがては不安障害、うつ病と言った問題に発展する可能性が高いと言えるでしょう。

 

適応障害の発症

 

通常、適応とはストレス因によるショックがあり、一時的に抑うつ的な状態に陥るのですが、本人の解決の努力や問題の受容によって適応していきます。

 

この適応が機能しないのが適応障害です。

 

繰り返しになりますが、適応できない=甘え、という訳ではありません。

 

ストレス因があまりに大きい場合、本人のストレス耐性が弱い場合には、どうしても発生するものなのです。

 

適応障害の分類

 

DMS-Ⅳの診断ガイドラインを見ますと、次のような分類になっています

 

【抑うつ気分】

気分の落ち込み、涙もろさ、意欲低下等があります。

 

気分障害と類似していますが、気分障害の基準は満たしていない事が要件となります。

 

【不安】

動悸、焦燥感、神経過敏、緊張、怒り等があります。

 

不安障害の基準を満たしていない事が要件となります。

 

【身体症状】

起床困難、頭痛、めまい、動悸、倦怠感、腰背部痛、感冒様症状、腹痛等があります。

 

これは、身体表現性障害の基準を満たしていない事が条件となります。

 

適応障害のケアのポイント

 

まず、適応障害の場合、周囲の方の協力が大きなカギとなります。

 

症状に応じ、適応障害にり患した本人が主体的にストレスに適応できるように環境を調整し、医療機関への受診を勧め、家庭内でも支援することが重要です。

 

職場における過重労働、セクハラ、パワハラなど客観的に不合理なストレスが認められるケースに対しては、 積極的に問題に周囲が介入することが職場にとっても重要です。

 

罹患した本人へのケアは、適応障害の場合、ストレス因に対する対処が重要となります。

 

ストレス因に対する対処としては、①ストレス耐性を高める、②ストレス因を遠ざけるという2つになります。

 

ストレス耐性を高める方法としては、ストレスコーピング(ストレスに対する対処法)を活用する、ストレスに対する認知を変えるという方法があります。

 

認知行動療法に限って言えば、ストレスに対する認知面を変えるようにリフレーミングするというものや、コーピングレパートリーを増やすという対応があります。

 

ストレス因を遠ざける方法は、適応障害には大きな効果があります。

 

しかし、環境を変える事によってストレス因を遠ざける事は、なかなか現実には難しいと言えるでしょう。

 

そのため、現実的にはストレス耐性を遠ざけるケアがメインとなる傾向があります。

 

ストレス因に対する耐性を高める方法はカウンセリングによるものと、薬物療法の2つがあります。

 

カウンセリングの場合、認知行動療法のようにストレスに対する認知面を変える、ストレスコーピングをたくさん持つ、マインドフルネスを習得するという方法になります。

 

いかがだったでしょうか?

 

適応障害は、軽度の鬱を伴う事が多く、軽度の鬱の場合は適応障害を発症している可能性が高いと言えるでしょう。

 

もし、身近に比較的軽度の鬱、不安などを訴えてきている方がいれば、医療機関の受診を勧めてくださいね!

 

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