恋愛依存と共依存(1)~共依存とは?~

みなさん、こんにちは

 

神戸・芦屋・大阪のヒプノセラピールーム、心理カウンセラールームの心理カウンセラー、駒居義基です。

 

では、早速始めましょう!

 

 

比較的女性の方からの相談が多いのが、恋愛依存の問題です。

 

恋愛依存とは、相手を強迫的に愛し、そして依存し、束縛しようとする状態の事を指します。

 

 

これを読まれた方は、「それって共依存にも言えるよね」と思われるでしょう。

 

 

確かに、共依存と恋愛依存は似ていますし、共依存的な方が恋愛依存に陥るケースは珍しくありません。

 

 

しかし、共依存は恋愛依存を含む広い概念です。

 

 

共依存の方だからと言って恋愛依存になるわけではありません。

 

 

しかし、恋愛依存の背景には、共依存の存在があります。

 

 

では、共依存と恋愛依存の違いは?となるのですが、まずは共依存の一次症状について見ていきましょう。

 

 

(1)自尊心感情が希薄で、自分を受け入れ、愛する事が困難

 

(2)他者との間に健全な境界線を設ける事が出来ないがゆえに、自分を守る事が困難

 

(3)自分の現実を正確に把握する事が難しく、自己を認識して自意識を他者と共有する事が困難

 

(4)自分の欲求や要求を適切に他者に表明できず、自己管理が困難

 

(5)自分の現実の中で自己表現が難しく、その現実に適応する事が困難

 

 

全体を見るとお分かりかと思いますが、まず自尊感情と自己認識の問題があり、現実的な対応を行うことが困難で、その結果、適切な人間関係が形成できないという問題があります。

 

 

つまり、自分自身との適切な関係が作れないがゆえに、それが対人関係に影響を及ぼしているんですね。

 

 

次に、共依存の場合の二次症状を見ていきましょう。

 

(1)ネガティブな関係のコントロール

共依存の方は、ネガティブなカタチで人間関係を支配しようとします。

 

方法は2つあり、「あなたはこうあるべきだが、出来ていない」というように、相手の人間性に問題があると思わせて支配をするという方法と、相手の都合に合わせて、相手が好む自分自身になろうとするというものがあります。

 

(2)怒り

共依存の方は一次症状でお話ししたように自尊心感情が希薄で、かつ他者から健全な方法で自分を守る事が出来ません。

 

そのため、怒りという感情を用いて、自分を守ろうとします。

 

怒りによって自分の欲求や要求を通そうとするわけですから、問題の責任は相手にあって自分にはない、という発想が根底にある事になります。そうした意味で、関係の責任を引き受けられない、という状況があります

 

(3)絶対的なチカラを持った人物の存在

共依存者の場合、先の怒りという感情や恐怖などによって、自分が相手にとって絶対的なチカラを持った存在になったり、あるいはパートナーをはじめとする他者を絶対的なチカラを持った存在にしようとします。

 

これは、共依存者なりの「関係の安定」を目指したアプローチなのですが、これによって、当事者はさらに傷つき、結果として(2)の怒りへと繋がるという悪循環が生まれます。

 

(4)嗜癖(アディクション)及び心身の脆弱性

共依存者は、ある特定の関係において常に満たされていないという空虚な感情を抱いています。

 

それを、絶対的なチカラや怒りなどで対処しようとするのですが、関係が健全ではないため、そのアプローチは成功しません。

 

その結果、特定の物質(アルコール等)や行動(買い物、恋愛等)に対する嗜癖(依存)が生じやすくなり、かつ心身が脆弱なため、疾病等の問題を発生させやすくします。

 

(5)人間関係形成での困難

すごく単純にいうと、共依存者は親密な関係に不慣れであり、またそうした関係に対する恐怖心があります。

 

というのは、親密な関係に至った場合、ある意味で相手に対して自分をオープンにすることが求められますが、これが恐怖なのです。

 

その結果、人間関係での困難が常に付きまとう、という問題が生じます。

 

 

このように、共依存の方は大変な生き辛さを抱えているのですが、その生き辛さを解決する手段として、恋愛依存が生じたりするわけです。

 

 

ということで、次回は恋愛依存をもう少し深く見ていきましょう!

 

 

ではでは~

 

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