みなさん、こんにちは
神戸・芦屋・大阪のヒプノセラピールーム、心理カウンセラールームの心理カウンセラー、駒居義基です
さて、今日も引き続き「生き辛さ」について考えてみましょう
前回のブログで書きましたように、生き辛さの原因は、集団の中で適切な役割を得る事が出来ないことに起因しています
役割…と聞くとピンと来ないかもしれません
分かりやすく言うと、「自分はここにいて良いんだ、役に立てているんだ」という感覚です
その観点から考えると、「役割」というのは…
(1)ここにいても良い、という安心感
(2)自分のやる事や役目があり、それが意味あるものと捉える事ができる
という2つに分解できます
(1)の安心感ですが、これは当事者と集団の双方に関係する問題です
例えば、イジメやハラスメントなどの場合は、安心感を得ようとしても難しいでしょう
また、例えば職場で適切なマネジメントが行われていない、というケースも考えられます
これは、集団や環境側に問題があるケースです
一方、そうした問題がないけど、役割が見いだせない、というケースもあります
この場合、当事者のソーシャルスキルの問題と捉える事もできますし、前回お話ししたように、トラウマやインナー・チャイルドの問題、という事も言えるでしょう
仮にトラウマやインナー・チャイルドの問題があるとしても、ソーシャルスキル(集団内で適切に活動する技術)で何とかできるケースもあります
しかし、元々何かしらの原因があって生き辛さがある場合、人間関係を回避する傾向が強くなるので、ソーシャルスキルを伸ばす機会がなかった、という事も珍しくありません
また、ソーシャルスキルも限界があり、例えば職場では問題なく行動していても、実は精神的な負荷が大きい、という事だってあり得ます
そうした意味で、ソーシャルスキルはある程度助けにはなってくれますが、しかし万能ではない、という事が言えるでしょう
ここで考えたいのは、原因がどこにあるのか、という問いも大切ですが、「いま、ここ」の生き辛さを解消する方を優先するべき、という発想です
セラピストの私がセラピーを否定するような事は言いたくないのですが、確かに心理療法(サイコセラピー)やヒプノセラピーでそうした生き辛さを解消する事は可能です
しかし、やってすぐ効果が出るかどうかは、個人差があります
そのため、セラピーにある程度時間がかかるようであれば、セラピーに並行してソーシャルスキルを伸ばすという「対処療法」もあった方が良い、という事になります
つまり、根本治療も大切なのですが、「今日の」生活の質を高める事も大切という事なんですね
それがどんなものかはケースバイケースですが、「今すぐ問題を軽減できる何か小さなこと」をセラピストと一緒に考える事も時には必要だという事を理解してくださいね
では、今回はこの辺で失礼します